こだわりの浄められた生地
一言に生地といって、どんなものを想像するでしょうか?
布、さらには洋服の布や寝具のリネンが身近かもしれません。
私たちは御朱印のアルバムを作るときに、この生地を選ぶ上でこだわった事が3つあります。
1つ目は、一般的な御朱印帖には使われない、女性のスカートなどに使われるアパレル生地を使う事。生活の一部のアイテムにしたいという思いからでした。
2つ目は、何も気にせず手にして欲しいことから、抗菌の生地を使うこと。ベーシックに無地にする事で、多くの人に使っていただきたいという思いからでした。
そして、3つ目は、神社やお寺の御朱印を入れるのに相応しい、浄められた生地を使う事。
神社やお寺で生地を浄めることは一般的にはありません。寺社にある御守は寺社用に浄めることはあるかもしれませんが、一般流通にのることはまず無い、そんな生地と私たちは不思議なご縁で出会ったのです。
宮下織物との出会い
〜富士山の麓で脈々と続く、神社の家系が作る生地〜
coucou-limを運営している東京都文京区の新里製本所は、自社ブランドの上製本ノート(ハードカバーのノートです)を作るときに、様々な生地メーカーと出会い、テキスタイル生地を使ったオリジナルブランドのノートを作りました。
この時は(株)宮下織物は、ウェディングドレス生地や舞台衣装の生地を織っているところという紹介をいただきました。実際にその生地を一目見て、その上品さと質感の滑らかさが気に入ったことから、ノートの表紙となる事が決定。
宮下織物の生地を使うごとにファンになっていった私たち。
それは、富士山の麓だからこそ、その富士山の雪解け水でないと作れない色の糸にこだわりと誇りを持っているその想いに胸を打たれたからです。
新しいプロジェクトとして、見開き御朱印のアルバムを作る上で、この宮下織物の生地は外せないと考えていました。
宮下家は先祖代々富士山を祀る浅間神社の宮司の家。
宮下織物のWEBサイトのTOPページには、このような一文があります。
富士山の北側、北口浅間大社からほど近いところにある織り場の為、何か関係があるのかと尋ねたところ、実は…と教えてくださいました。
「神職の衣装やお守などに使われる生地を作る家で、浅間神社の宮司の家系です。今でも、長男は神職として奉職しており、工場の敷地内にも祠がございます」
「作りあげた生地は全てこの祠で祈祷をしてから出荷しているんですよ」
実は、神主さんによる有難い祈祷済みの生地を使わせていただいていたのです。
お守り生地アルバム(祈祷済み)
coucou-limの商品は「生活に溶け込むアパレル生地」「抗菌生地」そして、「お浄め生地」の3本柱です。
お浄め生地の特徴は、ドレスやお守りに実際に使用される【お浄め済み】の布のこと。
神社やお寺の御朱印帳を大切に保管するアルバムだからこそ、この浄められた生地も、長く御朱印を大切にする気持ちのキッカケの一つになれたらと考えています。